日本人は基本不安に弱いけど、不安のメリットとは
突然ですが、心理テストをやってみようと思います。
あなたの目の前に水が半分入ったコップがあるとイメージしてください。
この水半分コップを見てあなたの思考は次のどちらに近いでしょうか?
A:コップに水がまだ半分も入っている
B:コップに水がもう半分しか入っていない
まあかなり微妙な選択肢しかないですが、
Aを選んだ人は楽観的でポジティブ思考
Bを選んだ人は悲観的でネガティブ思考
だよねー!と言われているなんとも微妙な心理テストですが、皆さん如何だったでしょうか?
どっちもどっちだけどどっちかといえばBかな〜と思った方が多いんではないでしょうか。
Bを選んだ人はネガティブ思考で不安を感じやすく、幸福感を感じにくいなかなか辛い人種だと言われています。
1.日本人の97%は不安傾向?
神経伝達物質の1つにセロトニンというものがあります。セロトニンは幸福感や安心感に作用する物質で、これがいかに脳に働いてくれるかでその人の性格・不安感・安心感・幸福感が変わると言われています。
そしてそのセロトニンの働きやすさは遺伝子により決まります。
セロトニンが働きにくく不安感を感じやすいS型遺伝子
セロトニンが働きやすく不安感を感じにくいL型遺伝子
この2つの遺伝子の有無、組み合わせでその人性格・考え方が大きく変わります。日本人とアメリカ人の遺伝子組み合わせを比較は下の通りです。
SS型の人は強烈に不安を感じやすい人
SL型の人はまあ普通
LL型の人は根っからのポジティブ思考
日本人のSS型の多さがエグいですが、不安を感じやすい人が圧倒的多数派です。
なんで日本人にこんなに不安を感じやすい遺伝子の人が多いかは諸説ありますが災害の多さ(世界中で起こる自然災害の20%は日本で発生)がよくあげられてます。
2.頭が良い人ほど不安を感じやすい?
不安を感じると落ち着かないし元気がなくなるし、良くない事がたくさん起きそうな気配がしますが、実は意外なメリットがたくさんありますので雑に紹介します。
・知能が高い人ほど不安を感じやすい(※1)
・不安症の人ほど記憶力が良い(※2)
・不安症の人ほどIQが高い(※3)
・不安症の人ほど交通事故にあいにくい(※4)
って感じで不安症の人ほど頭が良くて注意深い傾向にあるっぽいです。
不安に苛まれたときは、これらのメリットを思い出してもらうと「不安も悪くないかな〜」と思えるかもしれませんね笑
最も有効な不安対策は不安のメリットを理解する事とも言われてますし
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まあデメリットも少しあって
・健康に対して不安を感じると病気にかかりやすくなる(※5)
なんて報告もあったりします。あとは
・心配性の人は言語性IQは高いけど※動作性IQは低い傾向にある(※6)
※動作性IQとは運動や作業を行う能力の事で、このIQが高いと作業の覚えが早かったり地図を読むのが得意だったりします。
3.心配事の9割は起こらない?
昔「心配事の9割は起こらない」
という禅の本が流行りましたが、本当に9割しか起こらないの?って所をシンシナティ大学のロバート・リーヒ氏が調べてくれており、彼の著書「the worry cure」によると
心配性の人の不安の中で実際に現実で起きた出来事は15%しかなかった
つまりこの調査的には9割とまではいきませんでしたが
「心配事の8.5割は起こらない」
って結果でした。
The Worry Cure: Seven Steps to Stop Worry from Stopping You
- 作者:Robert L. Leahy Ph.D.
- 出版社/メーカー: Harmony
- 発売日: 2006/10/24
- メディア: ペーパーバック
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ただ、本当に困るトラブルは心配もしてない、予想もしてない所からやってきますよね。
私も風邪をひかない事を自負して生きてきたんですが、年末に39度オーバーの熱を出し、せっかくの正月休みをかなりロスしました。
(※1) http://www.myhealthnewsdaily.com/2458-anxiety-linked-high-iq.html
(※2) https://uwspace.uwaterloo.ca/bitstream/handle/10012/8742/Delleman_Bethany.pdf?sequence=3
(※3) https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnevo.2011.00008/full
(※4) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/16393365/
(※5) https://time.com/4554795/hypochondriac-heart-disease/
(※6) https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0191886914005558